あじさい

雨に濡れてかさが咲く
道のまわりでぱっぱと開く
折れて使わぬビニールがさも
ここぞとばかりにぱっぱと開く

雨に濡れてかさが行く
自転車片手にすいすい進む
循環バスが真横を通れば
捕まるまいとすいすい進む

少し止まってメガネを拭いた

今日は四角い部屋の隅
外は雨音他人事
久しい想いはいつかにさいた
机にしまった黄色い便箋

明日は灰色の街の中
空は雨雲暗い闇
久しい出会いはどこかにうつる
季節に浮かぶ幼顔

少し眠ってテレビをつけた

陽が射して窓が開く
ぬるい雫がしとりと垂れる
木陰に隠れた紫陽花は
色鮮やかにしとりと垂れる

 

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懐かしき自分の居場所と新しき自分の居場所
そして温かき人々との再会と出会いに寄せて




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