「秋と僕」

Poem by 相田やかん




朝起きたら秋がいた

寝惚けていたが確かだった



洗顔料を手で溶いて

念入りに顔に塗りたくり

水でごしごし洗い流したとき



窓からヒヤリと秋が話し掛けてきた




今年の夏はどうでしたか




僕はそばにあったタオルで顔をふき

いいもんじゃなかったね

とつぶやいた




帰りの満員電車に押し戻されて

いつもの電車に見捨てられて

ホームにとり残されてつまらなそうな僕に



横から優しく秋が話し掛けてきた




それでは秋はいいものにしましょう




僕はカップアイスコーヒーのボタンを押しながら

そのつもりだよ

と言いはなった




秋は微笑むと僕の隣に寄りかかった




気が付けば夏の残党が弱々しい声でないている



少し黄色や赤に染められた木のか細い枝とか

まだ明るかった夕方五時をヤミクモに照らす電灯の上とか

苦くてぬるい氷の溶けきったアイスコーヒーの中とか

夏前に切ってそのままのボサボサで情けない髪の毛とか

何もかもが不満そうな僕の心の中とか



いつまでもいつまでも

何かを取り戻そうとしている




夕焼けが空と街と僕を包みこむ



夏の声が絶えてこの赤に身を包みきれたら

僕は秋と付き合おうと思う










comment


「秋と僕」


学校から帰る途中の乗りかえの駅では、夕焼けがすごくキレイです。

よく駅の屋根の柱に背をもたれて、地べたに座って眺めてます。

でも制服だから、不良みたいです(笑)

秋は秋でいいもんですね。

僕は冬のほうが好きですが(浮気症:笑)




Poem & comment by 相田やかん




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